高圧受電の50KW以上のソーラーの場合、年間2回の法定点検が必要になっている。その費用は100KW位で年間6万円から24万円位。500KWだと100万円にもなる場合がある。
で、今この点検回数を年間6回から12回にしようという動きがあるらしい。これが実現すると、次は規制強化が低圧設備にも波及ということになってくるかも知れないと危惧する。規制緩和でこれまでは20KWが高圧の境だったのが、50KWになりまた電気主任技術者が不要に出来るといったことなどが盛り込まれた。飯の食い上げにもつながる規制緩和に対して電気主任技術者関係団体が食っていけるよう泣きを入れたとも配慮とも感じられる動きだ。ソーラー儲かっているのならそこからおこぼれをということなのだろうか?規制緩和に逆行する動きはソーラー設置殺到に対する歯止めだろうか?
点検費用は容量が小さいほど負担になってくる。メガソーラーが売電額の5%程度なのに対して小規模だと20%近くにも相当する負担になる場合もある。消費税同様逆進性があるのだ。この先、紆余曲折があると思うがどういう風に決着するのだろうか?
売電価格も下がる方向であり、仮に規制強化ということになるとソーラーに取っては逆風になる。
JPEAの資料によると
1)昨年4月の閣議決定に沿って、電気主任技術者の外部委託可能な範囲を、1MW以下から2MW以下まで拡大する方向での議論のなかで、電気主任技術者関係団体の提案に従い、年2回でよ いとされていた電気主任技術者による点検頻度を引き上げることが検討の俎上に。
2)固定価格買取制度以前は原則として余剰配線のみで、高圧の受送電設備は需要設備の点検と併せて年12回点検されてきたため、太陽光発電設備自体については年2回の点検をもってよしとしてきたもので、全量配線となり太陽光発電施設が独自の高圧設備を持つようになったなかでは、太陽光発電設備の高圧受変電設備についても原則月12回の点検が必要というのが規制側のスタンス。
3)本年1月に、専門家が検討を行った「大型発電設備に係る安全性調査委員会」においては、「今後リスクを踏まえて分析をすることが必要。」「今後各々の設備の特徴を踏まえた検討が必要」との結論が得られたにも関わらず、規制当局は点検頻度を原則年12回(※)に引き上げる方向性を3月の電力安全小委員会に諮ったところ。
1:1回/月(下記以外)
2:1回/隔月(信頼性の高い需要設備)
3: 1回/3ヵ月(100kVA以下の信頼性の高い需要設備であって受電設備が屋内に設置するキュービクル方式)
4)電力安全小委員会においては、「点検の在り方については慎重に検討をすべき」との意見が複数あるなか、25年度早い段階に点検頻度の引き上げに関する検討がなされる模様。
0 件のコメント:
コメントを投稿