Qセルズのことがよくわからないと問い合わせをいただきましたので解説します。
青い丸がウエハー(シリコンの原木)で赤い四角が太陽電池のセルになります。パネルに赤い四角が敷き詰められていきます。赤い枠で囲われたウエハーの外側は使えないので廃棄されてしまいます。
図1の場合、ウエハーのロスがありません。これをパネルにすると余白が多くなります。
この方式は太陽電池が非常に高価だった頃取り入れられていました。40年くらい前でしょうか?
図3にした場合、パネルには余白が無くなりますが、ウエハーのロスが多くなります。
ということで、ロスと余白を考えて図2を選択というのが主流です。
図2と同じセルにする場合、余白無しだと図4の大きさのウエハーが必要になります。ウエハーは大きくする方がコストが掛かりますので、パネルにした場合、高価になります。
こういった費用を払ってもいいのであれば、図3、図4ということになります。
発電量はセルの面積に比例しますので図2と図4では図4の方が多くなります。パネルに組み込んだ時の建ぺい率が普通のパネルで98%、Qセルズが100%ということです。Qセルズによれば2%も多く発電するというのはこういう理由です。セルが特殊だとか特段優れているというわけではありません。
発電所の見栄えが良ければ満足するかもしれません。人に自慢出来ると思います。経営ということで考えれば、売電には寄与しません。売電を得るというのが目的なのか社会貢献事業が目的なのかで方針も違ってきます。経営者のセンスが問われると思います。とはいえ、発電所は収益性が高いので、経営が下手でもそこそこうまく回ると思います。
Qセルズは外国メーカーでドイツで生産されています。かつて生産世界1になったこともありましたが、中国製パネルに市場を奪われて経営破綻。韓国メーカーのハンファに買収されていますので、正確には韓国メーカーといってもいいのかもしれません。
HPでは欧州市場で選ばれていると強調していますが、欧州だけでなく米国、日本もコストから中国製が選ばれています。
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