2013年6月15日土曜日

正しいソーラーシェアリングとは?

ソーラーシェアリング生みの親の長島氏は、
http://www.d3.dion.ne.jp/~higashi9/donyu2013.pdf
このなかで、適切な遮光率とパネルの角度可変を求めている。
遮光率とは?光をどれだけ遮るかである。日なたと影の部分なのか?設置面積に対するパネルの割合なのか?
例えば、設置面積に対するパネルの割合:建ぺい率と考えれば年間を通して一定になる。影の割合だと夏と冬では影の割合が変わってくる。どの時を持って、遮光率を定めればいいのか?上記では、パネル面積32%としている。大体10aで45-50KWが目安だ。
NEDOが平面における日射量を公表しているので、日射量を基準に考える方が合理的と思われる。この考えは、山形大学名誉教授の加藤静吾先生が取り上げている。
http://www.ne.jp/asahi/kato/jsa/photovoltaic/
影の部分であっても、散乱光や反射光があるので全く0ではない。なので、その分を考える必要が有る。作物によっては、冬期栽培しないというのであれば、年間でなく該当する季節だけを考慮すれば良いことになる。作物によっては、光の必要量は変わるので、作物次第ということになる。人情的には、多くパネルを設置して収益を上げたいということになってくる。どこまでならいいのか?どこまでならだめなのか?微妙なところではないか。作物によっては、上記基準で設置しても生育に支障が出来る場合があるので、一律にどうだとはいえない所がある。
パネルの可変だが、実際問題つくば式ならともかく、1枚1枚の角度を変えるのは無理がある。
http://looop.co.jp/product/sky_type/index.html
こちらの角度固定型の商品だと、長島氏にいわせるとソーラーシェアリングではないということだ。色々なやり方があると思うが、それを厳格に決めて枠にはめるのではなく、自由にする方が健全に育つと思う。遮光率、パネル可変などそういったことは柔軟に対応すればいいことで、市場に任せればいいと思う。色々な工夫や改善がソーラーシェアリングを成長させていくことになると思う。

設置者には合理的な説明責任があるとされている。こういったことを説明しないと農業委員会も判断出来ないのではないか?一旦許可を得たもののパネル撤去になったら堪らない。農業委員会は一旦許可をしたら責任は無いのか?農業委員会が認めたから生育結果も保証されるという訳ではない。作物が育たないなどという場合は予め撤去費用を計上して設置申請をするとのことなので、設置者の責任だというのだ。農業委員会では育つかどうかまでは分からないからだ。パネルを間引くか全面撤去か、事業者は堪らない。
予め撤去費用を用意するというのは、山梨県北杜市で勝手に農地にソーラーを設置している人がいる。農業委員会は、この人に農地法違反なので撤去しろといっているが、撤去費用が無いなどとのらりくらりだそうだ。本人はソーラーシェアリングの先駆けだと開き直っている。こういったことに対する歯止めだと思う。
現状では、制度の運用に付いては決まっていない。まだまだ未知数な所がある。各農業委員会によって判断はまちまちになりそうだ。あそこは良くてもここは駄目ということもありそうだ。
静岡県の場合、お茶畑でやりたいという申請に付いて許可が出たとのことだ。こういった事例が出ると全国初ということになると思う。


1 件のコメント:

  1. いつも記事を読ませていただいております。
    この記事が参考になるかもしれません。
    http://chukyosolar.com/staff-blog/solarsharing_maff.html

    返信削除