2015年4月5日日曜日

電力転売益の召し上げによるエナリスへの影響

経産省としては、電力を転売して儲けているのは、国民負担増になるので規制する方向との報道が出ました。電力を転売して儲けるこの方法は、今現在は合法です。
供給先を確保した上での買取であれば別にどうこうということはありません。供給先を確保せずに、転売目的に仕入れることを問題にしております。
卸売市場での転売部分だけが該当するだけで、普通の小売販売は関係ありません。一般の事業者はPPSと契約するので、一般事業者は関係ありません。PPSが影響を受けることになります。転売に注力しているPPSは収益が減ることで、プレミアムが減ることは考えられるかもしれません。健全なPPSであれば問題はないと思います。

エナリスが出している資料で見てみたいと思います。
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material_for_fiscal_ym&sid=14118&code=6079
エナリスに問い合わせると、こちらのP10 パワーマーケティング事業の電力卸売りが該当するとのことです。
昨期利益21億のうち半分を電力卸売りで利益を得ているということです。しかも利益率は13%近く、ダントツに稼いでいます。規制が入って転売益が入ってこなくなると、この利益自体は目減りするのではないでしょうか?明細までしっかりと書かれてはいませんので、推測するしかないです。
電力卸売りは昨期80億を今期160億にする売り上げ計画。全体では800億の売り上げで営業利益が5億ないのですから、稼ぎ頭の部門が影響を受ければ先行きは厳しいと感じます。
不適正な会計処理からの脱却を目指して再建途中のエナリスが、国民負担増になるような方法で利益を得て会社を立て直そうとしているというのは、モラルからするとどうなのでしょうか?
トップは変わってもなかなか体質というものは変わりません。ましてや、前社長関係者が持ち株の50%近くを保有しているような状況では、生まれ変わりようがないのかもしれません。



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